内職商法

内職商法とは

仕事をあっせんするから在宅で高収入が得られるなどと勧誘し、 その仕事をするために必要な商品や材料を購入させたり、講座の受講をさせたりする販売方法をいいます。 主婦や学生が被害にあうケースが多く、最近では名簿を利用した多重債務者に対する被害も増えています。 内職商法は、業務提供誘引販売取引として特定商取引法の規制を受けます。

よくある事例

「パソコン内職」と呼ばれる商法では、「月々○万円以上の収入が確実」などと勧誘し、 仕事に必要なソフトや会員登録費用を支払わせます。 しかし、ホームページ作成や文章入力などの仕事をしても、 「ミスが多く報酬は払えない」などと言われたり、ほとんど仕事を紹介されなかったりします。 その他、「ワープロ内職」「宛名書き内職」「チラシ配り内職」と呼ばれるものがありますが、 勧誘どおりの収入が得られなかったり、仕事の内容が説明されたものと違うといったケースが少なくありません。

クーリングオフ

内職商法は業務提供誘引販売取引に当たりますので、たとえ営業所や説明会等で契約した場合でも、クーリングオフが可能です。 また指定商品制ではないため、どのような商品であってもクーリングオフの対象となります。 クーリングオフ期間は、法定の契約書面を受け取った日から、20日間になります(特定商取引法第58条)。

*クーリングオフ料金の無料見積もりはこちらから。

特定商取引法による取消し

勧誘の際に、業者側の不実告知または故意の事実不告知(対象の範囲は下記)によって、消費者が誤認し契約をした場合、契約を取消すことができます。 取消権は、追認することができるとき(誤認に気が付いたとき)から6か月か、 契約を結んだときから5年間のどちらか早いほうの期間が満了したときに消滅します。

  1. 商品の種類、効能、商標または製造者名、性能、品質、商品の販売数量、商品の必要数量(法52条1項1号、省令39条の3)
  2. 権利・役務の種類、役務または権利にかかる役務の効果(法52条1項1号、省令39条の3)
  3. 業務提供誘引販売取引に伴う特定負担に関する事項(法52条1項2号)
  4. 契約の解除に関する事項(クーリングオフを含む)(法52条1項3号)
  5. その業務提供誘引販売取引業にかかる業務提供利益に関する事項(法52条1項4号)
  6. その他、業務提供誘引販売取引業に関する事項であって、参加者の判断に影響を及ばす重要事項(法52条1項5号)

消費者契約法による取消し(クーリングオフ期間経過後)

「月々○万円以上の収入が確実」などと勧誘されて、契約した場合、 4条1項2号(断定的判断)により取り消すことができます。 また、勧誘の際に、事実でないことを告げられて契約した場合には、 不実告知(4条1項1号)により取り消すことができます。 消費者契約法による取消権は、追認することができるときから6か月間か、 契約を結んだときから5年間のどちらか早いほうの期間が満了したときに消滅します。

*不実告知を理由に解約する場合の、内容証明郵便の文例はこちら

業務提供誘引販売取引の概要書面(法55条1項)の記載事項

  1. 業務提供誘引販売取引業者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令43条1項1号)
  2. 商品の種類・性能・品質に関する重要な事項、権利・役務の種類・内容に関する重要な事項(省令43条1項2号)
  3. 商品名(省令43条1項3号)
  4. 商品・役務を利用する業務やあっせんについての条件に関する重要な事項(省令43条1項4号)
  5. 特定負担の内容(省令43条1項5号)
  6. 契約の解除等の契約に関する重要な事項(省令43条1項6号)
  7. 割賦販売法30条の4による支払停止の抗弁ができること(省令43条1項7号)

概要書面は、特定負担の契約をする前に交付しなければならない。

業務提供誘引販売取引の契約書面(法55条2項)の記載事項

  1. 業務提供誘引販売取引業者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令44条1号)
  2. 契約締結担当者の氏名(省令44条2号)
  3. 契約年月日(省令44条3号)
  4. 商品名、商品の商標・製造者名(省令44条4号)
  5. 商品の種類・性能・品質に関する事項、権利・役務の種類・内容に関する事項(法55条2項1号)
  6. 商品・役務を利用する業務やあっせんについての条件に関する事項(法55条2項2号、省令45条2項1号)
  7. 特定負担に関する事項(法55条2項3号)
  8. 契約の解除に関する事項(法55条2項4号)
  9. 特定負担以外の義務の定めがあるときは、その内容(省令44条5号)
  10. 割賦販売法30条の4による支払停止の抗弁ができること(省令44条6号)

契約書面は、契約締結後、遅滞なく交付しなければならない。すでに概要書面が交付されていても、それとは別に交付する必要があります。

業務提供誘引販売取引の禁止行為

禁止行為行政処分刑事罰則
氏名等の明示義務違反(法51条の2)
不実告知(法52条1項)
事実不告知(法52条1項)
威迫、困惑行為(法52条2項)
公衆の出入りしない場所での勧誘(法52条3項)
広告の記載義務違反(法53条)
誇大広告(法54条)
受信拒否者への再送信(法54条の3)
書面の交付義務違反(法55条)
債務の履行拒否、履行遅延(法56条1号)
断定的判断の提供(法56条2号)
迷惑を覚えさせる勧誘(法56条3号)
迷惑な解除妨害(省令46条1号)
判断力不足に乗じた取引(省令46条2号)
適合性の原則に反する勧誘(省令46条3号)
契約書類に虚偽の事実を記載させる(省令46条4号)
指示に違反する行為(法56条)
業務停止命令に違反する行為(法57条)

内部リンク

  1. 内職商法業者アンディプロジェクトに業務停止命令