マルチ商法(連鎖販売取引)

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マルチ商法とは

販売組織がピラミッド状に多重階層に発展していく組織販売をいいます。 ねずみ講式販売とかネットワークビジネスなどとも言われます。

マルチ商法は、商品の販売よりも、新しい会員を入会させて組織を拡大することによって利益を上げるのが基本です。 しかし、新しい会員を入会させ続けることは不可能なため、 いずれは破綻することになります。 また、誰でも簡単に多額の収入を得ることができるかのような欺瞞的な勧誘が行われているのも問題です。

限られた上位の会員は大きな利益を得ることもできますが、 下位の会員が利益を上げるのは困難で、入会の際にクレジット契約をさせられ、 商品が売れず、在庫と借金を抱えるというケースも珍しくありません。 また、当初は被害者であっても、後に加害者に転じてしまうことになるため、 友人や家族といった身近な人間を勧誘することによって、 経済的にだけでなく、人間関係も破綻してしまうというのが、マルチ商法の怖さです。

マルチ商法の要件

下記の要件に当てはまれば、マルチ商法(特定商取引法の連鎖販売取引)として規制されます。

  1. 物品の販売、または役務(サービス)の提供の事業であること
    • 物品は指定商品に限られない。
    • 健康食品、化粧品、浄水器、日用品などの被害が多い。
  2. 商品の再販売をするものであること
    • 買い受けた商品を、他の者に販売すること。
    • 自分ですべて消費する場合は該当しない。
  3. 特定利益が得られると勧誘すること
    • たとえば、自分の勧誘した新たな加入者が支払う加盟金、保証金などの20%が受け取れるなど。
  4. 特定負担を伴うこと
    • 入会金、研修費、保証金、商品の購入負担金、リクルート料など、組織加入時や、ランク昇格時に支払うものをいう。

クーリングオフ

マルチ商法のクーリングオフ期間は、契約書面を受け取ってから、20日間になります(特定商取引法第40条)。 契約書面を受け取った後に、商品が届いた場合は、商品が届いた日から20日間はクーリングオフができます。 化粧品や健康食品などの消耗品を使用・消費してしまったとき、訪問販売ではクーリングオフ対象外になりましたが、 マルチ商法ではクーリングオフができます。

*マルチ商法による契約を解除する場合の、内容証明郵便の文例はこちら

*クーリングオフ料金の無料見積もりはこちらから。

消費者契約法による取消し(クーリングオフ期間経過後)

営業所などから帰ろうとしたときに、事業者がそれを妨げて、契約させられた場合、 退去妨害(4条3項2号)により取り消すことができます。 また、勧誘の際に、事実でないことを告げられて契約した場合には、 不実告知(4条1項1号)により取り消すことができます。 消費者契約法による取消権は、追認することができるときから6か月間か、 契約を結んだときから5年間のどちらか早いほうの期間が満了したときに消滅します。

*不実告知を理由に解約する場合の、内容証明郵便の文例はこちら

中途解約

入会後1年未満の会員が退会する際は、商品の引渡しを受けてから90日以内であれば、 未使用分を返品して、返金を受け取ることができます。 このとき事業者が請求できる解約料は販売価格の10%以内です。 また、クレジット契約の場合は、支払を拒絶できます。

連鎖販売取引の概要書面の記載事項

  1. 統括者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令28条1項1号)
  2. 連鎖販売業を行う者が統括者でない場合には、連鎖販売業を行う者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令28条1項2号)
  3. 商品の種類・性能・品質に関する重要な事項、権利・役務の種類・内容に関する重要な事項(省令28条1項3号)
  4. 商品名(省令28条1項4号)
  5. 商品・権利の販売価格、商品・権利の引渡し・移転の時期等の販売条件に関する重要事項、役務の対価、提供の時期等の提供条件に関する重要事項(省令28条1項5号)
  6. 特定利益に関する事項(省令28条1項6号)
  7. 連鎖販売取引に伴う特定負担の内容(省令28条1項7号)
  8. 契約解除の条件等の連鎖販売契約に関する重要な事項(省令28条1項8号)
  9. 割賦販売法のローン提携販売、割賦購入あっせんを利用する場合には支払停止の抗弁ができること(省令28条1項9号)
  10. 法34条に規定する禁止行為に関する事項(省令28条1項10号)

概要書面は、特定負担の契約をする前に交付しなければならない。また、昇格などの際に取引条件が変更し、特定負担が伴う場合にも、交付する必要があります。

連鎖販売取引の契約書面の記載事項

  1. 統括者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令29条1号)
  2. 連鎖販売業を行う者が統括者でない場合には、連鎖販売業を行う者の氏名・名称、住所、電話番号、法人代表者氏名(省令29条2号)
  3. 契約年月日(省令29条3号)
  4. 商品の種類・性能・品質に関する事項、権利・役務の種類・内容に関する事項(法37条2項1号)
  5. 商品の再販売・受託販売・販売のあっせん、役務提供やそのあっせんについての条件に関する事項(法37条2項2号)
  6. 特定利益に関する事項(省令29条5号、省令30条1項7号)
  7. 連鎖販売取引に伴う特定負担に関する事項(法37条2項3号、省令30条1項2号)
  8. 契約の解除に関する事項(法37条2項4号、省令30条1項3号〜5号)
  9. 商標、商号その他の特定の表示に関する事項(省令29条4号、省令30条1項6号)
  10. 特定負担以外の負担の定めがあれば、その内容(省令29条6号)
  11. 割賦販売法のローン提携販売、割賦購入あっせんを利用する場合には支払停止の抗弁ができること(省令29条7号)
  12. 法34条に規定する禁止行為に関する事項(省令29条8号)

契約書面は、契約締結後、遅滞なく交付しなければならない。すでに概要書面が交付されていても、それとは別に交付する必要があります。

内部リンク

  1. マルチ商法の中途解約
  2. 連鎖販売業者バイオシーパルスに業務停止命令
  3. 連鎖販売業者フェイズエクスチェンジに業務停止命令
  4. 連鎖販売業者ニューネット株式会社に業務停止命令
  5. 連鎖販売業者Lively(ライブリー)に業務停止命令
  6. 連鎖販売業者エムピージー株式会社及び同社代理店ライオネルに行政処分
  7. 連鎖販売業者ニューウエイズジャパンに業務停止命令
  8. 連鎖販売業者ドリーム・オブ・トータル・コミュニケーション等に業務停止命令