未成年者の契約
法定代理人(親権者)の同意のない未成年者の契約は、取り消すことができます。ただし次の場合は、契約は有効です。
- 未成年者が結婚している場合(婚姻による成年擬制、民法753条)。
- 単に権利を得たり、義務を免れる行為(民法5条1項但書)。
- 法定代理人が処分を許した範囲内の財産で行う契約(民法5条3項)。
- 許された営業に関する財産の処分(民法6条1項)。
なお、契約を取り消すことができるのは、法定代理人(親権者)と未成年者本人です。
親権者の同意について
両親がそろっている場合は共同親権ですので、親権者の一方だけの同意を得た未成年者の契約は、取り消すことができます。
例えば、母親だけの同意を得て、未成年者が契約を結んだとします。その場合、父親と未成年者本人は、
その契約を取り消すことができます。
また、母親についても、その契約について十分な説明を受けたと言い難いときは、親権者の同意があったと言えません。
未成年者が成年と偽ってした契約
未成年者が積極的に自分が成年であると偽ってした契約は、取り消すことができません(民法21条)。
ただし、事業者側の指示によって、成年であると偽った場合については、未成年者が事業者を欺いたとはいえませんから、
取り消すことができます。
民法5条(未成年者の法律行為)
- 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
- 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
- 第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。
民法6条(未成年者の営業の許可)
- 一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。
- 前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第4編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。
民法21条(制限行為能力者の詐術)
制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
民法753条(婚姻による成年擬制)
未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。
内部リンク
- 未成年者の賃貸借契約
外部リンク
- 子どもの消費者トラブル(国民生活センター)