未成年者の賃貸借契約(賃貸住宅のトラブル)

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未成年者の取消権

未成年者の契約には、原則的に法定代理人(親権者)の同意が必要ですので、 法定代理人の同意を得ないで未成年者が結んだ賃貸借契約は、取消すことができます。

親権は共同して行うのが原則ですので、両親のある場合は、両親がそろって同意することが必要になります。 ただし、両親のうちの一方が共同の名義で未成年者の行為に同意を与えた場合、 それが他方の意思に反するものだとしても、契約の相手方が、他方が反対していることを知っている場合を除き、 同意は有効となります。

契約を取消すことができるのは、未成年者本人と法定代理人です。 未成年者本人は、法定代理人の同意を得ることなく、契約を取り消すことができます。

未成年者が詐術を用いた場合(民法21条)

未成年者が自分が成年であると偽ったり、親の同意を得ていると言うなどしたために、 相手方がそれを信じて契約をした場合には、その契約を取り消すことはできません。 ただし、相手方の指示によって、成年であると偽った場合については、未成年者が相手方を欺いたとはいえないため、取り消すことができます。

法定追認された場合

未成年者の契約であっても、法定代理人がその契約を有効なものとして認めた場合は取消すことができなくなります。 また、未成年者本人が成年に達してから、自らその契約を有効なものとして認めた場合も取消すことができなくなります。

法定代理人または成年に達した未成年者本人が下記の行為を行った場合は、 追認したものとみなし、取消すことができなくなります。

  1. 全部または一部の履行(例えば、賃料や敷金を支払った場合)
  2. 履行の請求をする
  3. 更改
  4. 担保の供与(例えば、両親が連帯保証人になったとき)
  5. 取り消しうべき行為によって取得した権利の全部または一部の譲渡
  6. 強制執行をかける

時効による取消権の消滅

法定代理人の取消権は、追認できるとき(未成年者の契約のとき)から5年で消滅します。 未成年者本人の取消権は、追認できるとき(成年に達して)から5年で消滅します。

民法21条(制限行為能力者の詐術)

制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

民法125条(法定追認)

前条の規定により追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。

  1. 全部又は一部の履行
  2. 履行の請求
  3. 更改
  4. 担保の供与
  5. 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡
  6. 強制執行

民法126条(取消権の期間の制限)

取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から20年を経過したときも、同様とする。

内部リンク

  1. 未成年者の契約