消費者契約法第4条1項から3項の規定により、契約を取り消す場合、 追認できるときから6か月以内に行わなければ、時効により取消すことができなくなります。 また、契約のときから5年が経過したときも同様です。
「追認できるとき」とは、消費者契約法第4条1項から3項に定められた状況を脱したときです。 例えば、不実告知により誤認して契約した場合には、 セールストークが事実でないことに気がついたとき、だまされたと気づいたときから6か月間は、 契約を取消すことができます。 また、事業者が営業所から帰らせてくれない(退去妨害)ため困惑して契約してしまったという場合には、 その場所から開放されたときから6か月間が、取消権を行使できる期間となります。
取消権は、期間内に相手方に意思表示を行えばよく、裁判で行う必要はありません。 内容証明などで取り消すことを通知すれば、 不当利得返還請求権(民法第703条)は、取消しのときから10年間、行使することができます(民法167条)。
民法では、取消権の行使期間は、追認できるときから5年、 行為のときから20年とされています(民法第126条)。 消費者契約法(不実告知)と民法(詐欺)のどちらによっても取消しを主張できる場合、 詐欺による取消しは立証が困難であることを考えると、 取り消し可能な期間内に、消費者契約法により取消権を行使すべきでしょう。