消費者契約法第4条1項2号 - 断定的判断の提供

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断定的判断とは

将来における変動が、確実でないものについて、確実であると誤解させるような決めつけ方をいいます。 事業者によって提供された断定的判断により、 消費者が事実であると誤認して、契約の申込みや承諾の意思表示をした場合に、 その契約を取消すことができます。 「絶対に」とか「必ず」というフレーズを伴う必要はありませんが、 「〜だろう」とか「〜かもしれない」など、単なる見通しを述べただけのケースは、 断定的判断を提供されたことにはなりません。

断定的判断であるかどうかは、事業者に告げられた内容全体から見なければなりませんし、 この問題については、言った言わないの水掛け論になりやすいため、 できれば、書面にして内容に間違いがないかどうかについて、 相手の確認を取るくらいのことをしなければ、 争いになった場合に証明することは難しいと思います。

将来における変動が不確実な事項とは

  1. 将来における価額(例えば不動産取引に関して、将来における当該不動産の価額)
  2. 将来において当該消費者が受け取るべき金額(例えば保険契約に関して、将来において当該消費者が受け取るべき保険金の額)
  3. 「その他の」将来における変動が不確実な事項(例えば証券取引に関して、将来における各種の指数・数値、金利、通貨の価格)

事例

  1. 雨漏りするか否かといった住宅の性能は、将来における変動が不確実な事項にはあたらず、取消しは認められない。
  2. 「TOEIC 800点も夢じゃない」と告げることは、断定的判断の提供にはあたらず、取消しは認められない。
  3. 証券会社の担当者が、円高にならないと告げたことは、断定的判断の提供にあたり、取消しが認められる。
  4. 「今後も元本割れしないだろう」と告げることは、断定的判断の提供にはあたらず、取消しは認められない。

消費者契約法4条1項2号条文

  1. 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる
    1. 重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認
    2. 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認
  2. 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。
  3. 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
    1. 当該事業者に対し、当該消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと。
    2. 当該事業者が当該消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から当該消費者を退去させないこと。
  4. 第1項第1号及び第2項の「重要事項」とは、消費者契約に係る次に掲げる事項であって消費者の当該消費者契約を締結するか否かについての判断に通常影響を及ぼすべきものをいう。
    1. 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの質、用途その他の内容
    2. 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの対価その他の取引条件
  5. 第1項から第3項までの規定による消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消しは、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

外部リンク

  1. 消費者契約法逐条解説(消費者の窓)